こんにちはユレオです。
皆さんに質問ですが、毎日を幸せで満ちた気持ちで過ごされていますか?
うーん、俺は今そんなに幸せを感じていないし、満ちた毎日は送ってないな…
このような返答をされる方もおられるかと思います。
まあ、確かに胸を張って「毎日を幸せで満ちた気持ちで送っていると」と答えられる方というのはなかなかおられないのかもしれません。
では質問を変えて、「過去に一度でも幸せに過ごしてた時期や満ちた気持ちで過ごされた経験をお持ちですか?」という質問でしたらいかがでしょうか?
うん、それなら大学へ入学したときとか、転職に成功して新しい職場で働き始めたときは幸せを感じて、毎日が満ちた気持ちだったな。
毎日ではないですが、一時的に幸せで満ちた生活を送られた経験は多くの方があるかと思います。
しかしそうした幸せや満ちた気持ちを継続出来ていないのは何故でしょうか?
本日は人が幸せに慣れてしまう「快楽適応(ヘドニック・トレッドミル)」についてのお話しと、幸せを長続きさせるコツについてお話ししたいと思います。
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◆記事の目次◆
人が幸せな状況になれてしまう「快楽適応(ヘドニック・トレッドミル)」とは何か?
人は幸せを感じることがありますが、この幸せな気持ちは恒久的に続くものではないというのを経験上理解されている方は多いかと思います。
「幸せがずっと続くものではない」というのは何も「幸せだった状態から不幸になる」という意味ではなく、幸せな状態が継続的に続いているのに、その状態を幸せとは思わなくなるという意味です。
えっどういうこと?幸せな状態が続いているのなら、幸せな気分って続くんじゃないの?
このように疑問に思う方もおられるかと思いますが、人は不思議なことに何かのきっかけで幸せで満ちた気分になったとしても、その状態が継続すると、やがてその状態に慣れてしまい、幸せを感じなくなってしまいます。
このような状態を「ヘドニック・トレッドミル」と呼び、日本語で表現すると「快楽適応」という言葉になり、人は幸せや満ちた気分になったとしても、やがて慣れてしまい、時間の経過とともに幸福感が失われてしまうことを差します。
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人が幸せになれてしまうのは心理を平常に保つ為の免疫システム
人は幸せを感じるような出来事が起きると興奮したり、落ち着きを失ったりします。
そしてアドレナリン等の神経伝達物質が、脳内にあふれて幸せな気分にさせてくれるわけですが、こうした状態は平常な状態ではなく、常時続くことは身体的な負担になります。
人はこうした状態から回復するために、過度な興奮や刺激を避けるための防御メカニズムとして快楽適応(ヘドニック・トレッドミル)が働きます。
その結果、幸せな状態が持続しているにも関わらず、人の心理としてその状態に適応され幸せを感じなくなるわけで、これは脳や身体に対する負担を軽減するための人の防御反応である「心理学的な免疫システム」と言えるわけです。
つまり、幸せで満ちた状況が恒久的に続いたとしても、人はやがてその状況について何とも思わなくなってしまうわけで、これは人の脳の構造として正常な反応と言えます。
快楽適応(ヘドニック・トレッドミル)が起きるとネガティブな考えを持つようになる
こうした心理を平常に保つことは人の防御反応である「心理学的な免疫システム」として必要なわけですが、多くの方が自分自身を深く理解しているわけではなく、幸せで満ちた状態が継続しているのに幸せを感じなくなることで悩むこととなります。
例えば、大学へ入学したときとか、転職に成功して新しい職場で働き始めたときは、幸せを感じて毎日が満ちた気持ちで過ごしてたはずなのに、3ヶ月もすると、特別なことではなく「日常」となり、やがて不満を持つようになります。
新しい環境であれだけ幸せで満ちた気持ちだったのに… ここは俺にとって良い場所ではないのかもしれない……
客観的に見れば幸せな状況は続いているにも関わらず、当の本人は「何故か幸せで満ちた気持ちでなくなった」ことに対して疑問を感じ、このままではいけないような気持が湧きあがったり、現在の選択が誤っていたのではないのかと勘違いすることも出てきます。
このように人の反応として正常である快楽適応(ヘドニック・トレッドミル)の仕組みを理解していない場合、本来は悩む必要のないことで悩むというような状況が生まれることがあるわけです。
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感謝を持ち続けることや新たな変化を求めることで幸せが長続きするようになる
人としての心理を平常に保つことは人の防御反応ともいえる快楽適応(ヘドニック・トレッドミル)の働きを避けることが出来ないわけですが、幸せで満ちた気持ちを少しでも継続させる方法はないのでしょうか。
どうせならいつまでも幸せや満ちた気持ちでいたい…
完全に幸せや満ちた気持ちを保つことはできませんが、少しでも長く幸せで満ちた気持ちを継続する方法はあります。
それはどういった方法であるかというと、「感謝」することと、新たな「変化」を求めることです。
今体験している幸せや満ちた気持ちを生み出す状況に対して感謝することは、幸せや満ちた気持ちを繰り返し思い返す思考のトレーニングになり、脳に対して幸福感を再認識させてくれます。
日ごろから幸せや満ちた気持ち対して敏感になり、感謝を繰り返すことは幸福感を持続するためには有効な行為です。
また、常に新たな変化を求めることも幸せや満ちた気持ちを継続する為には有効で、常に新しいことにチャレンジをしたり、自身の成長やキャリアアップのために前に進むことは、幸せで満ちた気持ちを常に生み出すことになります。
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脳が健康であれば人は幸せを感じるが、脳が不健康だと幸せを感じない
もう一つ人が幸せで満ちた気持ちを感じるために重要な条件があるのですが、さて問題です!それはいった何でしょうか?
重要な条件…? なんだろ?…お金?
残念ながらお金は重要な条件ではありません。すごく当たり前で見落としがちで気が付かず、自覚しにくいことですが、人が幸せを感じるためには「脳が健康であること」が重要な条件です。
では脳が不健康だとどうなるのでしょうか?
そもそも脳が不健康というのはイメージしにくいかもしれませんが、脳も臓器の一つであるため「胃の調子が悪い」というのと同様に、「脳の調子が悪い」という状況は発生します。
では「脳が調子悪い」ときはどういった症状がでるかというと、以下のような症状が出ます。
- イライラして落ち着きがなくなる。
- 理由なき気分の落ち込み。
- 理由のない不安感、孤独感、疎外感等の憂鬱な気分になる。
脳も臓器であり、不調の時は本来の働きをしません。例えば神経伝達物質のひとつであるドーパミンは至福感、幸福感を感じさせる物質ですが、このドーパミンの分泌量が減衰すると集中力ややる気が低下して無気力になり、憂鬱感を感じるようになります。
ドーパミン(英:dopamine)は、中枢神経系に存在する神経伝達物質で、アドレナリン、ノルアドレナリンの前駆体でもある。運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習などに関わる。
脳の状態の健康を保つということは幸せや満ちた気持ちを感じやすくするためにも必要なことであり、しっかり栄養のある食事と、十分な睡眠を摂るということは「幸せで満たされた人生を送る」ために必要なことなのです。
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最後に
ここまで人が幸せに慣れてしまう「快楽適応(ヘドニック・トレッドミル)」についてのお話しと、幸せを長続きさせるコツについてお話ししてきました。
人は幸せで満ちた状況になったとしても人としての心理を平常に保つ防御反応ともいえる快楽適応(ヘドニック・トレッドミル)の働きにより、幸福感がやがて失われます。
これに対して人が選択できる行動は「感謝」したり「変化」を求めることで、こうした行為が幸福感を少しでも持続することにつながります。
また、幸せで満ちた状況に慣れてしまう「快楽適応(ヘドニック・トレッドミル)」は、人の本能として避けられないということを理解して生活を送ることで、不必要なことで悩んだりすることはなくなります。
幸せな状況なのに幸せを感じなくなっている方は、これらの考えをご参考にしていただければと思います。
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