こんにちはユレオです。
多くの人が生活を送る中で、様々な思考を巡らして不安や恐怖を感じたりすることが
あるかと思います。
将来の不安、金銭的な不安、健康への不安、不安が感じるものを様々で、時には恐怖を覚えることもあるでしょう。
そうした思考を巡らせて不安や恐怖を感じる時というのは、大半が今起きていない事を想像したり、今目の前にない事を想像していたりするのではないでしょうか。
仕事や勉強でよっぽど集中している状態でなければ、人間は無意識にいつも他愛のないことを考えているもので、一説では人間は1日に6万回そうした他愛もない思考をすると言われています。
睡眠時間を除けば、ほぼ毎秒何かしら思考を巡らせながら生きていることになり、こうした思考で生まれる頭の中での独り言やイメージは膨大なもので、繰り返し自身の記憶を上書きします。
例えば、「不安だ」「心配だ」といったことを常に頭の中で巡っている方は、そういった思考や考察が頭の中で繰り返し、結果として心理に影響を受けて、やがて行動として現れます。
今日はこうした頭の中で生まれては消えてい行く不安や恐怖といった思考についてのお話と、この思考を客観的に捉えて「気が付く」ことで冷静沈着でいられるようになる考え方についてお話ししたいと思います。
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◆記事の目次◆
人は脳の構造として思考を止めることは出来ない
先ほど人は1日6万回もの他愛のない事を考えている生き物であるとお話をしましたが、多くの方がそんなことは無いと考えているのではないでしょうか。
思考を止めるのが簡単だと豪語する方は、実際に試せばすぐに難しい事に気が付くでしょう。
例えば人は「赤いリンゴを想像しないでください」と言われただけで頭の中に赤いリンゴをイメージしてしまうものです。
頭の中で独り言を語らず黙っていたとしても、何らかのビジュアルイメージを想像して脳は思考を巡らせます。
人は心臓を意志で止めることが出来ないのと同様に思考を止めることが出来ません。
人は意識を集中していれば、今目の前にあるものに対して思考を巡らせますが、集中していなければ大半が「過去や未来の事」「今目の前で起きていない出来事」を考えるものです。
さらに言うと、そうした他愛もない思考の多くがネガティブな思考であったりします。
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人の脳は基本的にネガティブな思考をするように出来ている
人間は1日に6万回思考すると言われていますが、そのうちの約80%がネガティブな思考が占めていると言われています。
人の脳は幸せなことよりも不幸せなことを考える傾向があり、「ネガティビティ・バイアス」と呼ばれる幸せな記憶よりも不幸や不満、満たされない気持ちや孤独感をより強く感じる傾向があり、無意識のうちに幸せよりも不幸に意識するようになっています。
なぜ人は「ネガティビティ・バイアス」を持つようになったのかというと、人類は太古では捕食者や自然災害などの命の危険と隣り合わせの生活をしており、進化の過程で「今よりも少しでも安全に」を求めるようになりました。
人は生き残る為に考えられる危険や不安を想像して対応するようになり、人は常にネガティブな思考を生み出して危険を回避するよう脳が進化してきました。
人の脳はこうした危険を予知したり回避する為に、何もしていない時でも「何か危険な事はないか」「あの時の判断は間違っていたのではないか」「私の知らないところで良くないことが起きているのでは」といった思考を無意識のうちに繰り返すように作られています。
人は時として自分自身の心理に騙される
こうした身の安全を確保する為に生まれるネガティブな思考は時として過剰に働き、起きもしない出来事に不安を覚えることがあります。
一度不安になると次々に不安な感情が積もっていき、やがて冷静でいられなくなるといった経験はありませんか?
例えばあなたは会社に向かう途中の電車内でふと思い出します。
「そういえば家の玄関の鍵締めたっけ・・・」
「しまった!!リビングの棚に現金50万円を置いたままだ。」
「そういえば先月隣のマンションに泥棒が入ったらしいよな・・」
「どうしよう!50万が奪われるかも・・・ 家賃が払えなくなり家を追い出される。」
これは現実では鍵が開いたままか閉まっているかという事象にすぎません。
しかし想像を膨らませてネガティブな思考をした結果、経済的な困窮陥るかもしれないという不安に心が支配されてしまいました。
人は危険を察する「ネガティビティ・バイアス」により想定される様々な問題に対して事前に対応しようとしますが、こうした思考の大半が想定の度を過ぎており、過剰に不安をあおるケースが大半で、人は自分自身に騙されて不安を煽られて苦しみます。
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過度な不安に対応するには「ネガティビティ・バイアス」の考え
こうした不安や恐怖を感じたりする思考である「ネガティビティ・バイアス」はすべてが悪いものではなく、むしろ危険を予測して回避する行動を選択させるとても優秀な”自己防衛機能”です。
ただ、この自己防衛機能が働きすると、自身が騙されて起きてもいない事やすでに解決したことなどを思い起こしてその場に存在しない内容で「不安」や「恐怖」を感じさせます。
そして「思考と想像を膨らませて」あたかも現実に目の前で「想像した不安や恐怖」が起きているように感じるわけです。
ではこうした不安や恐怖を感じた時にどうすれば良いかと言うと、ただ「気が付けば」良いだけです。
- 思考は悪いものではない。むしろ社会生活を安全に送るうえで必要不可欠なものです。
- あなたが今感じている不安や恐怖は”目の前に起きているもの”なのか?
- ”目の前で起きていない”のならば、それは「ネガティビティバイアス」の働きすぎが要因である。
- 自身が思考に騙されているということに”気が付く”。
この「④」の答えである「気が付く」ということを心がけておくと、心が乱されたときにすぐに平常心の戻ることが出来ます。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」という故事ことわざをご存知ですか。
「幽霊だと思って恐れていたものは、よく見たら枯れたススキの穂だった」というお話で、疑心暗鬼で物事を見ると悪いほうに想像が膨らんで、ありもしないことに恐れるようになるという意味です。
こうした問題も「気が付く」ことができればただの「枯れ尾花」でしかないことが分かります。
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まとめ
ここまで頭の中で生まれては消えてい行く不安や恐怖といった思考についてのお話と、
この思考を客観的に捉えて「気が付く」ことで冷静沈着でいられるようになる考え方についてお話ししてきました。
頭の中で生まれる思考を意志で止めたりすることは出来ませんが、思考の大半が他愛もないもので、さらには脳の本能ともいえる「ネガティビティ・バイアス」により、過度に不安や恐怖を煽ります。
もしこうした「不安」「恐怖」といった心理で心が乱されることがあったら一呼吸おいて以下のように考えてみてください。
- あなたが今感じている不安や恐怖は”目の前に起きているもの”なのか?
- ”目の前で起きていない”のならば、それは「ネガティビティ・バイアス」の働きすぎが要因である。
- 自身が思考に騙されているということに”気が付く”。
人は1日6万回もの他愛のない事を考えている生き物であると理解し、こうした他愛もない事で感情が揺さぶられたときはただ「気が付く」ことでが出来れば不安や恐怖といった物が無くなります。
心が乱された時、自身の思考を冷静に見て自分が騙されていないかを確認する癖を付ければ、どんな時も冷静沈着で慌てることなく対応することが出来ます。
是非一度この考えをお試しください。
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