健康

「ブルーベリーは目に良い」は嘘だった|視力を一時的に回復させる方法について

こんにちはユレオです。

皆さん普段の生活の中で健康に気を遣ったり、体に良い食品を食べたりと身体をいたわられているかと思います。

歳を重ねるごとに身体の老化というものはどうしても訪れるもので、多くの人がそうしたことに抗おうと、トレーニングをしたり健康に良い食品を積極的に食べたりと、様々な工夫をされているかと思います。

私もそういった一人で、日々の運動はもちろん、食品にも気をつけており「味よりも栄養」を重視するような食生活を送っています。

先日会社で仕事中に上司が「老眼でモニターの文字が見え辛くなった」と言いながら、ブルーベリーのサプリを口にしていたので、「ブルーベリーは視力回復に効果がないですよ」といったところ、以下のような返答をされました。

ブルーベリーは視力回復に効くよ。ブルーベリーに含まれるアントシアニンが目に良くて多くの食品メーカーが”効く”と言っているんだからね。なんで効かないと思うの?

上司の机にはブルーベリーのサプリが並んでおり、ブルーベリーには視力を回復させる効能があると信じているならそれで終わりの話だったのですが、私の発言の理由を求められたので、「ブルーベリーが目に良いというのは嘘であることと、視力を一時的に上げる為の科学的な実験」のお話を上司にしました。

本日は私が上司に説明した「ブルーベリーが目に良いというのは嘘であるお話と、視力を一時的に上げる方法」についてまとめました内容となっています。

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ブルーベリーは効かない!アントシアニンが目に良いというデマは第二次世界大戦に遡る

ブルーベリーが目に良いというお話はいったいいつごろから言われているのでしょうか?所説様々なお話がありますが、話の起源として有力なのは第二次世界大戦のイギリス空軍のお話になります。

通りすがりの猫
通りすがりの猫
えらく時代を遡るね。
ユレオ
ユレオ
(・∀・) この話は豆知識や雑学としては結構有名なんだ。

イギリス空軍のエースパイロットでジョン・カニンガム(John Cunningham, 1917年~2002年)という人物がいました。

ジョン・カニンガムは夜間戦闘で大きな戦果を上げたのですが、その戦果は当時開発された最新鋭のレーダーによるもので、レーダー搭載の夜間戦闘型デ・ハビランド モスキートに乗り数多くのドイツ軍機を撃墜しました。

戦果の理由がレーダーの技術の向上であることをドイツ軍に悟られないようにするためにイギリス軍の情報部が行ったプロパガンダとして、「戦闘機のパイロット達は夜間戦闘を有利にするために、ニンジンに含まれるアントシアニンやカロチン(ビタミンA)を夜間視力を得るために毎日食べている」というデマを流します。

ジョン・カニンガムはそうしたイギリス軍の情報部が行ったプロパガンダに担ぎ上げられた人物でした。

ジョン・カニンガム(John Cunningham, 1917年7月27日 – 2002年7月21日)は、デ・ハビランド社のテストパイロットであり、後に取締役になった人物。また、第二次世界大戦において夜間迎撃戦闘機で活躍したイギリス空軍のエースパイロットでもある。

最終階級はイギリス空軍大佐。

レーダー搭載の夜間戦闘型デ・ハビランド モスキートに乗り、第二次世界大戦でドイツ空軍との空戦で活躍した。 当時のイギリス情報部の宣伝により猫目のカニンガム(Cat’s Eyes Cunningham)と呼ばれていたが、彼自身は酷いネコ嫌いであり、このニックネームを嫌がっていた。

当時のイギリスでは、夜間戦闘の戦果がレーダーによるものであることを隠蔽するため、夜間迎撃部隊のパイロットは優れた夜間視力を得るために毎日ニンジンを食べていたとPRした。 この話は現在でも一部のニンジンに含まれるアントシアニンやカロテノイドが目に良いことの根拠として語られているが、イギリス情報部による全く根拠の無い捏造話である。

引用元:wiki

当時は「ニンジンが目に良い」と宣伝されていた

当時は「ブルーベリーが目に良い」というお話ではなく、「ニンジンが目に良い」というお話でしたが、ジョン・カニンガムはブルーベリージャムが好きでパンと同じ厚みぐらいに塗って食べていたという話があるほどで、そうしたお話が織り交ざり、いつしか「ブルーベリーが目に良い」というお話にすり替わりました。

このようなことがあり、「ブルーベリーは目に良い」という逸話が広まって信じられるようになったわけです。

確かにニンジンに多く含まれるカロチン(ビタミンA)は欠乏すると夜盲症の要因にはなりますが、食べ続けることで視力が上がったりするようなものではありません。

実際にこのプロパガンダはドイツ軍にどれほど有効に働いたかはわかりませんが、レーダーの機能向上により、イギリス空軍の戦果が増して戦線が有利に動いたのは確かです。

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ブルーベリーは効果なし!多くの食品メーカー逸話に便乗しているだけ

現在多くの食品メーカーが「ブルーベリーが目に良い」ということを謡い、あたかも「ブルーベリーに含まれるアントシアニンが視力を回復させる」と思わせるような内容で販売をしています。

結局のところ、イギリス軍の情報部が行ったプロパガンダが独り歩きし、いつしか「ブルーベリーに含まれるアントシアニンが視力に良く働く」とい都市伝説に便乗して商売をしているわけで、実際に視力が回復するような健康効果はありません。

面白いのはサプリメントの表示を見てもいかにも効きそうに書いているが、はっきりと「目が良くなる」「視力が回復する」とは書いていないところです。

如何にも視力回復に効果がありそうな文言が並んでいますが、よくよく読むと「視力を回復させるようなイメージを彷彿させる文言が並んでいるだけ」です。

  • 速攻ブルーベリー
  • 抽出スピード約3倍
  • 今すぐクリアをキープしたい
  • ワンランク上のパワーが欲しい
  • パソコン、スマホ、運転が多い

こうしてまじまじを見ると、一言も「このサプリを食べると視力が回復するよ」なんて書いていません。

特に「今すぐクリアをキープしたい」「ワンランク上のパワーが欲しい」「パソコン、スマホ、運転が多い」とかは、もはや意味が良く分かりません。

おそらく、このパッケージの文言を読んだ方はこのように頭の中で解釈しているのではないでしょうか。

  • 「今すぐ(視界が)クリア(な状態を)をキープしたい(のならこれを食え)
  • 「ワンランク上の(視力)パワーが欲しい(のならこれを食え)
  • 「パソコン、スマホ、運転が多い(から目が疲れているでしょ?食え!)

確かにこうして信じてサプリを食べることで目の疲れが回復したように感じるプラセボ効果が得られるかもしれませんが、実際に視力が回復するということはありません。

視力は見えると思い込むことで向上して見えるようになる

では目が疲れた時に一時的に視力を上げる方法は無いのでしょうか?

そもそも食品で視力を回復させようとしても、食べてから栄養素として身体に影響が出るまでには時間がかかり、”食品による栄養効果”に即効性はありません。

ではどういった方法があるかというと、「見えると思いながら見る」というとてもシンプルな方法で視力は一時的に回復します。

アメリカのハーバード大学教授のエレン・ランガー(Ellen Langer, 1947年~)という人物が面白い研究結果を発表しています。

それはどういったものかというと、「見えると信じれば見えるようになる。気持ち次第で視力は改善する」といった内容でした。

この研究成果の根拠となった実験は、視力検査をするときに検査表を逆さにして視力を測定したところ、多くの方で実際の視力よりも良い結果が出たというものです。

なぜ、このような結果が出たのかというと、視力検査表の文字は一番上の段が大きくて、視力が低い方でも見えるようになっています。

これが逆になることで、一番上が見えにくい小さな文字になるわけですが、「視力検査表の一番上は、一番よく見えるはず!」という思い込みにより、本来の視力よりも良いい結果が出たという実験結果が発表されました。

「一番上の文字は大きくよく見えるはず」という思い込みが影響して、本来以上の視力を発揮するという大変興味深い実験結果であり、また人の視力は眼球の能力だけではなく、脳の中にある画像の認識力なども影響している興味深い内容となっています。

つまり、疲れ目でパソコンモニターの小さな文字が見辛くなってきたら、顔でも洗ってすっきりした気分で、「見えるぞ!私にも文字が見える!」と思い込めば良いわけです。

通りすがりの猫
通りすがりの猫
シャア少佐みたいだね。
ユレオ
ユレオ
(。´・ω・) 君は随分古いネタを知っているんだね。

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最後に

ここまで「ブルーベリーは視力回復に良い」と信じている上司に対して、私が説明した「ブルーベリーが目に良いというのは嘘であるお話と、視力を一時的に上げる方法」についてお話してきました。

このお話をした後上司は、悲しそうな顔をされていたので少し悪いことをしたと罪悪感を感じてしました。

ブルーベリーが視力回復には効果がないというお話は、結構有名なのですが、意外と知らない方が多いことに驚くと共に、食品メーカーの販売戦略が見事にはまっていることを実感しました。

ただ、「ブルーベリーサプリを食べてモニターの文字が見やすくなる!」と信じている方にとっては、仕事中にブルーベリーエキス配合のサプリを口にすることは、「見える」と思いこむことで効果があるのかもしれません。

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