こんにちはユレオです。
皆さん家族や友人、会社の同僚など様々な方と関りを持って生活を送っていると思います。
人は群れを成して生きていく生き物で、一人で生きていくのは現代社会においては大変困難で、「人との関わり」はどうしても避けることはできず、その結果、他人との接点が生まれて対人関係が生まれます。
対人関係はすべてが良好な関係ではなく、問題や悩みを生むこともあります。
アドラー心理学で有名な、アルフレッド・アドラー(1870年~1937年)は、「人間の悩みは全て対人関係の悩みである」とも言っています。
アドラーは、個人心理学(アドラー心理学)を創始した方で、現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人です。
【アルフレッド・アドラー】
アルフレッド・アドラー(Alfred Adler)、1870年2月7日 – 1937年5月28日)は、オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。ジークムント・フロイトおよびカール・グスタフ・ユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。
初期の頃のフロイトとの関わりについて誤解があるが、アドラーはフロイトの共同研究者であり、1911年にはフロイトのグループとは完全に決別し、個人心理学(アドラー心理学)を創始した。
アドラーは人間の持つ悩みは根本的なところは、全て対人関係の悩みに行き着くと考えました。
全ての悩みが対人関係の悩みと言われて納得できない方もおられるでしょう。
アドラーはお金や病気といった悩みも、「お金がないと、他者に迷惑をかける」とか「病気だと家族に迷惑をかける」という風に考えることで、最終的にはすべての悩みは対人関係の悩みに行きつくと説いています。
今日はアドラー心理学の中でも対人関係のトラブルを解決する「課題の分離」についてお話したいと思います。
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対人関係がうまく行かない理由
対人関係を築く際に「相手は自分に対しこうすべき」や「自分は相手にこう扱われるべき」と考えていたのに、そのようにならなかった場合に相手に対して不信感を抱いたり信頼を無すということがあります。
この考え方は自分が考えているのと同様に相手も同じように考えているもので、お互いの考えがぶつかり合うことがで対人関係うまく行かなかったりこじれたりします。
例えばお互いが相手に対して「私の指示を聞くべきだ」と考えいる場合は顕著に分かりやすく、良好な対人関係を築くというのはかなり難しいものになります。
しかし多くの方が無意識に相手をコントロールしようとしたり、自分をコントロールしようとする相手に対して苛立ちを覚えるものです。
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自分がコントロールできるのは自分だけで、相手はコントロール出来ない
自分と関わりがある方が、「自分の意にそぐわない行動」をとった時、相手に対して怒りを感じたり不満を抱くことはないですか?
自分が相手の事を考えて「こうしたら便利だよ、役立つよ。」という親切心や「私の方が正しい。あなたは間違っている。」という優越感を得たいがために自分の考えについて相手に従わせようと考えますが、その思惑がうまく行かなった時に、相手に対して怒りや不満が生まれるわけです。
こうした怒りや不満を抱くことで相手に対しての不信感を抱くようになるわけですが、
こうした怒りや不満を抱かないためにできる事があります。
それは「これは誰の課題なのか?」という観点から考えを進める方法です。
例えばスケジュール管理をおろそかにして、仕事の失敗ばかりしている同僚に対して
「手帳を使ったり、Todoリストを作ってやるべきことを管理すると良いよ。」と教えてあげたとします。
しかしその同僚は話を聞いてくれましたが、そのアドバイスに従う事は無く、むしろ指摘されたことに腹を立て機嫌を損ねました。
そういった反応に対して「なんでこいつは俺の言うことを聞かないんだ!」と腹が立ちそうですが、そういったときに次のように考えてみてください。
「スケジュールを管理しないのは相手の課題であって俺の課題ではない。」
自分ができる事は相手に対して親切に”今起きている問題を解決する為のアイデアを提供する”ことだけです。
そのアイデアを実際に行うのか、問題を解決しようと取り組むのかは「相手の課題」です。
「スケジュールを管理すべきだ」という考えは他人の課題に対して、いわば土足で踏み込むような行為であるため、相手からも反感を受けて衝突することになります。
こういった対人関係の問題で相手が自分の意にそぐわない行動をとった時、相手に対して怒りを感じたり不満を抱くのではなく、シンプルに考えて「これはいったい誰の課題なのか?」という視点を持って自分の課題なのか他人の課題なのかを判断し「課題を分離」して考える事が重要です。
考えた結果、それが他人の課題であった場合は「他者への課題にはには踏み込まない。」と判断してそれ以上相手に対して何かを言う必要はありません。
他人を気にすることなく自分の考えを粛々と行えばよい
アドラーは人間の持つ悩みの根本的なところは、全て対人関係の悩みに行き着くと考え、あらゆる悩みは対人関係から生まれて、その対人関係のトラブルは、「他者の課題」に土足で踏み込むことで生まれると説いてます。
もしくは他人が「自分の課題」に土足で踏みこんでくることによって、気分を害することもあるでしょう。
こうした気分を害することは自分の課題として捉えて、「どうするかは自分で決める」ことをはっきりと相手に伝えれば良いのです。
そのことで相手が仮にイライラしたとしても、それは自分の課題ではありません、相手の課題つまり「他者の課題」です。
それゆえ他人を気にすることなく自分の考えを粛々と行えばよいのであって、「相手から指示されたり命令された」というようなイライラを抱える必要はありません。
- まずは「これは誰の課題なのか?」を考えましょう。
- そして課題の分離を行います。
- どこまでが「自分の課題」で、どこからが「他者の課題」なのかをきっちり把握します。
- そして「他者の課題」には一切関わらず、「自分の課題」には自分で判断して誰にも関わらせないようにします。
この考え方は対人関係における具体的な対応方法で、対人関係の問題を一変させる可能性を持つ、アドラー心理学の画期的な考え方です。
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まとめ
自分の人生をどのように生きるかや、どんな思想で行動を行うのかは「自分の課題」です。
その課題に対して他人がどう思うか、どう評価するかは「他者の課題」です。
他人の目を気にしてどのように思われるかに囚われて、他人から土足で踏み込まれることに対してイライラを募らせるくらいなら、「他者の課題」と割り切り自分の意志をしっかりと持つことが大事です。
それゆえ以下のようなことは気にする必要はなく、自分にはどうすることも出来ない「他者の課題」と考えればよいのです。
- 他人があなたをどう評価するのか。
- 他人があなたを信頼し、好感を持ってくれるかどうか。
- 他人があなたに何をさせたいか、何を言いたいのか。
- 他人がどういう考えを持ち、どんな人生を送るのか。
これらのことは「他者の課題」なのであなたは一切関与する必要はないのです。
そして同じように他者が関与してきたとしても「自分の課題」として考え、他人から指図を受ける必要はありません。
これらの「課題の分離」についての考え方は以下の書籍に詳しく書かれています。
興味がありましたら是非読んでみてください。
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