心理・ライフハック

楽しい時間は短く感じて退屈だと長く感じる理由|歳をとると時間が早くなる理由

こんにちはユレオです。

皆さんは普段、時間を意識しながら生活をされているのではないかと思います。

「時間を意識する」というと堅苦しく聞こえますが、「今が何時なのか」というようなことを考えながら生活を送っており、腕時計や携帯電話を使い時刻を確認しているはずです。

学生やサラリーマンは時間を守るルールの中で活動する為、時間を意識して今が何時であるかをおおよそ把握しているかと思います。

その為正確な時間を測定する「時計」が必要になるわけですが、この時計の動きは一定であるはずなのに、「時間が流れるのが遅い」「時間が経つのが早い」と感じることがあります。

本日は「時間」の流れは本来一定のはずなのに、何故時間が経つのが遅く感じたり早く感じるのかといったお話しをしたいと思います。

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本記事の内容

  • 時間の認識や存在の捉え方について。
  • 楽しい時間は短く感じて、逆に退屈な時間が長く感じる理由とは何か?
  • 脳の仕組みと時間の感じ方は密接な関係がある。

本記事では時間の存在や認識と行った哲学的な考えや、相対性理論といった物理学での捉え方について触りだけ説明しています。

また、時間が速く感じたり遅く感じる理由について、人の脳の仕組みと密接な関係があることを詳しく解説しています。

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時間とは何だろうか?時間はどういった存在なのか

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普段何気なく過ごす中で絶対にかかわっている物事は多くありますが、そうしたものの中に「時間」が存在します。

そもそも「時間とは何か」という問いに対しては簡潔に答えるとすれば、「時間とは空間を支配するものであり自然現象」という答えになります。

時間は出来事や変化を認識するための基礎的な概念で、過去から現在、そして未来へと時間は絶えず一定に流れていきます。

時間が一定に流れるなんてそんなの当たり前だし、何をいまさらw

確かにそうですが、多くの人が「時間の流れは一定だが、一定に感じない」と認識しているはずです。

時間は一定の速さで経過すると思われがちですが、時間の経過や感覚は以下のような事象で変化します。

  1. 時間は非常に高速に加速運動を行うことや、重力の影響を受ける環境下では早さが変化する。
  2. 時間は時間の経過を観測する人の心理的な変化があった場合に早さが変化する。

「①」については物理学者で有名なアルベルト・アインシュタイン(1879年~1955年)の一般相対性理論で説明されています。

【アルベルト・アインシュタイン】
アルベルト・アインシュタイン(独: Albert Einstein、1879年3月14日 – 1955年4月18日)は、ドイツ生まれの理論物理学者である。

特殊相対性理論および一般相対性理論、相対性宇宙論、ブラウン運動の起源を説明する揺動散逸定理、光量子仮説による光の粒子と波動の二重性、アインシュタインの固体比熱理論、零点エネルギー、半古典型のシュレディンガー方程式、ボーズ=アインシュタイン凝縮などを提唱した業績などにより、世界的に知られている偉人である。

「20世紀最高の物理学者」や「現代物理学の父」等と評され、それまでの物理学の認識を根本から変えるという偉業を成し遂げた。(光量子仮説に基づく光電効果の理論的解明によって)1921年のノーベル物理学賞を受賞。

引用元:アルベルト・アインシュタイン wiki

一般相対性理論については難しい話になるのでこの場では割愛しますが、簡単に説明すると以下のような内容になります。

  • 加速運動を行うものは、止まっているものや等速側線運動をしているものよりも時間の進み方が遅くなる。
  • 重力の影響を受けるものは重力の影響のないものよりも時間の進み方が遅くなる。

今回のお話しでは「①」の内容については、日常生活において影響しないお話なので、無視します。

では、「②」についてはどうでしょうか?これは心理的なもので個人によって「体感時間」は正確なものといえず、また状況によって変化します。

つまり私のとっての1日の長さとあなたにとっての1日の長さは違うものと認識されます。

何言ってんの、1日は24時間で1440分で変化するはずはないよw

はい、おっしゃる通りです。確かに1日を計測する機械である時計を使えば1日の長さは一定であり差は無く、私の腕時計で計測する1日とあなたの腕時計で計測する1日は同じで、昨日と今日も1日の長さは同じで不変です。

しかし人間の心理というものは不思議で、そうした「不変である時間」を認識する際に変化させてしまうのです。

楽しい時間は短く、退屈な時間が長く難じる理由とは

時間の経過は自然現象ですが、それを認識するのは「人の意識」である為、人が感じる時間というのは「自然に流れている時間」ではなく「体感時間」で認識しています。

わかりやすく言うと「江戸時代から300年経過している」という事実があったとしても、あなたにとって知っている時間は「生まれてから現在」である為、実感が湧くはずもなく「300年」というのはただの数字にすぎません。

ですが、「3年前から現在まで」というと、実際に体験しているわけですが、時間の長さを認識できて「3年は長い/短い」というような判断ができます。

ポルトガルの民間生物医学研究財団であるシャンパリモー財団の神経科学者であるジョー・パットン(Joe Paton)は時間の感じ方にはいくつかのメカニズムが働いているという見解を示し、様々な研究や実験を行っています。

この時間の感じ方のメカニズムとはどういったものなのでしょうか?

神経伝達物質ドーパミンが多く分泌されると時間が短く感じる

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時間は一定に流れるわけですが、それを認識する人は心理状況によって「体感時間」が異なります。

この時間を知覚するのが早くなったり遅くなったりすることを、ジョー・パットンはげっ歯類を使った実験で観測しました。

げっ歯類を使った実験では神経伝達物質である「ドーパミン」を放出するニューロンネットワークにより、脳が時間をどのように知覚するかを観測して、「体感時間」に体感時間に影響を与えると観測しました。

ちなみにドーパミンとは至福感や幸福感を感じさせる物質で、このドーパミンの分泌量が減衰すると集中力ややる気が低下して無気力になり、憂鬱感を感じるようになります。

ドーパミン(英:dopamine)は、中枢神経系に存在する神経伝達物質で、アドレナリン、ノルアドレナリンの前駆体でもある。運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習などに関わる。

引用元:ドーパミン – Wikipedia

楽しい時間を過ごしているときは「楽しい」と感じるわけですから、至福感や幸福感を感じさせる物質であるドーパミンが多く分泌されています。

たしかにゲームに集中してたり仕事に没頭すると時間があっという間に過ぎるねw

このように時間があっという間に過ぎているときというのは幸福感をもたらすドーパミンが分泌されている状態です。

ドーパミンが多く分泌されているときは「時は早く流れる」と感じて、ドーパミンの分泌が減ると「時は遅く流れる」と感じるわけです。

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ニューロンネットワークが形成されると時間が遅く感じる

時間の流れを感じるスピードにドーパミンが影響しているお話しをしてきましたが、これとは別で脳の構造上「体感時間」が変化するものがあります。

脳は実際に何かの活動を行っている時は脳細胞が互いに活性化してニューロンネットワークを早く形成しようとします。

このニューロンネットワークが早く形成されればされるほど、「体感時間」が遅く感じるというのです。

このニューロンネットワークの形成に関する体感時間の変化について少しお話ししたいと思います。

大人になると時間が経つのが早く感じるの多くの経験を積んでいるから

大人にならないと分からないことですが、子供のころに比べて大人になったときの方が時間が早く流れるという風に感じることは無いでしょうか?

子供時代の1年間って長かったよな…今だと1年があっという間に感じるのに…

実はこの体感時間が歳を重ねるにつれて長く感じることには法則があり、「ジャネーの法則」と呼ばれています。

ジャネーの法則は時間を相対的に捉えた結果、経験してきた時間の分母の違いにより時間の単位がどんどん短くなっていくという考えで、これまでの経験や過ごした時間が体感時間に影響するという多くの方が感じている事象を”法則”として命名したにすぎません。

では、実際に脳の中ではどういったことが起きているのでしょうか?

スタンフォード大学の神経科学者であるデイヴィッド・イーグルマン(David Eagleman)博士の研究では、経験済みの事項に比べて初めて経験するときには脳の中で高密度なニューロンネットワークが形成される為、体感時間として長く感じるという見解を発表しています。

これは子供時代は全ての出来事が未経験である為、脳は高密度なニューロンネットワークを形成するのですが、大人になると多くのことが経験済みであり新しい体験をする機会が減り強固なニューロンネットワークが形成されなくなり、結果として「大人になると時が過ぎるのが早くなる」と感じるようになります。

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人は歳を重ねても新たな経験をすると時間がゆっくりに感じる

ここまでドーパミンの分泌やニューロンネットワークの形成が体感時間に対して大きく影響を与えていることについてお話ししてきました。

ではどのようにすれば大人でも時間がゆっくりと流れるように体感することが出来るのでしょうか?

えーと、つまり新しい経験やワクワクすることを日常生活に取り入れればよいということ?

はい、その通りです。大人になっても新しい経験や体験をすることは新たなニューロンネットワークを形成することにつながります。

大人になっても新しいことに挑戦して常に新しいニューロンネットワークを形成することを意識した生活を送ることで、「体感時間」に変化をもたらして行くわけです。

これは「何もすることないなー」「新しいことに挑戦する気がしない」と惰性的な生活を送っている方は日常の時間が早く経過しているように感じて、逆に「あれもしたい」「新しい資格の勉強を始めた」というようなチャレンジングな生活を送っている方は、日常の時間が遅く経過しているように感じるわけです。

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最後に

ここまで「時間」の流れは本来一定のはずなのに、何故時間が経つのが遅く感じたり早く感じるのかといったお話ししてきました。

時間は本来不変であるものですが、時間を感じるのは人の意識であり、楽しい時間を過ごすと短く感じて、退屈だと遅く感じる理由というのは脳の仕組みに影響します。

また、新しくワクワクする体験を多く経験することが出来れは、大人になっても時間の経過が長く感じられるようになり、常に楽しい時間を過ごすということは人生を豊かにすることにつながります。

まとめ
  • ドーパミンが多く分泌されると体感時間が短く感じる。
  • ニューロンネットワークが形成されているときは体感時間が長く感じる。

時間は一定に感じないことが正しいという認識を持ち、脳の仕組みを知っておくと新たな経験や体験をすることのすばらしさが分かります。

私も日頃から新しいことに挑戦して新たな経験を積むように意識的に行動したいと思います。

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